給湯器の設置を検討しているけれど、設置基準や費用の相場などいまいちピンとこない方も多いかと思います。本記事では、自分で設置できるのか、業者に頼む場合の費用の相場、戸建てやマンションなど住宅のタイプ別の設置基準などを徹底解説するので、是非ご一読ください。
給湯器の設置は自分でできるのか
給湯器の設置をしたいけど、業者に頼むべきなのか自分でも設置ができるのかよくわかりませんよね?近年、DIYに注目が集まって、様々な家の設備を自分で設置や交換をする方も増えていると思います。
給湯器も自分で設置ができるのか、解説していきましょう。
給湯本体のみの設置はできる
結論から申し上げますと、給湯器の本体のみの設置や固定作業であれば、特に必要な資格はないのでDIYで行うことができます。
ガス給湯器は内部のファンが回転し、本体も振動するため、しっかりと給湯器を固定しなければなりません。
そのため壁に穴を開ける電動ドライバーやインパクトドライバーでの作業や、穴が開いたところのコーキング処理をできるのであれば、自分での設置も可能です。
とは言え、技術も必要な作業なので不安ならば、決して無理せずに専門業者を頼りましょう。
しかし、あくまで自分でできるのは本体の設置及び固定作業のみです。ガス配管の接続作業は専門の資格が必要になるので、自分ではできません。
ガスを扱う作業では、ガス漏れ防止のためのガス検知作業が必要になりますが、これには国家資格を要します。
資格を持っていないにも関わらずガス配管の接続作業を行う行為は、法的な罰則はなくとも非常に危険なのでおすすめしません。
知識や技術が十分ではないのに無理に作業を進めると、ガス漏れを起こし、思わぬ事故を引き起こす恐れがあります。
ガス配管以外にも排気経路や水まわりの接続も、専門知識を要するでしょう。
したがって、給湯器の本体の設置や固定作業のみ可能ですが、それに付随する接続作業は専門業者に任せてください。
専門の資格が必要な作業とは
上記でご説明した通り、給湯器本体の設置と固定作業はDIYで可能ですが、接続作業は自分ではできません。
では、具体的にどのような作業が、専門の資格が必要なのでしょうか?ここからは、専門の資格が必要な作業について詳しく解説します。
その1 ガス配管の接続作業
給湯器本体とガス管の接続は、ガス給湯器の設置で最も重要な作業。この作業では、ガス漏れしないよう接続部分にシールを張って密閉して、適切な接合方法を選ばなければいけません。
上記の工程には高い危険性が伴うので、高い精度が求められます。
ガス漏れは、火災や爆発を誘発する恐れがあるため、必ず専門業者に依頼しましょう。
その2 水道配管の接続作業
給湯器の設置には、水道の配管の接続作業も非常に重要になるでしょう。給湯器本体と水道配管を接続することで、給湯器が正しく水を供給できるようになります。
給湯専門の場合は2本の配管、追い炊き機能がついている場合、更にその倍の4本の配管が必要。
配管の素材によっては、接続が難しくなるので、専門の業者にお任せするのが無難でしょう。
その3 排気の設置(屋内設置の場合)
屋内に給湯器を設置する場合、給湯器で発生した排気を屋外に排出するための排気筒を設置しなければなりません。適切に排気を屋外に逃がすには、周囲に障害物がないか確かめて、十分なスペースを確保する必要があります。
排気が正しく行われないと、一酸化炭素中毒など命に関わる重大な事故を引き起こす恐れがあるため、排気設備の設置は、必ず知識のある専門業者にご依頼しましょう。
その4 電装部の配線
最後に、給湯器のリモコンなどの電装部品の接続作業を行います。多くの場合、住宅の壁の中や床下を通して配線を行わなければなりません。そのため、慎重に作業を進める必要があります。
電装部の配線の作業を誤ると、機器の故障や火災を引き起こす恐れがあるので、こちらの作業も専門業者に任せましょう。
専門の業者に任せよう
ガス給湯器の設置作業を自分で行うのには、いくつかの課題とリスクがあり、決して安易なものではありません。特に、ガス給湯器は非常に重量があるため、設置には労力と慎重さが求められます。
したがって、専門の業者に依頼するのが、賢明な選択と言えるでしょう。
専門の業者に依頼する利点をいくつかご紹介します。
その1 資格を保有するプロによる作業
給湯器の設置や接続作業には、正しい知識と高度な技術が必要です。ガス配管や電装部の配線の接続作業で不備があると、重大な事故を引き起こしかねません。
専門業者には、ガス機器に関する国家資格を所持している経験豊富な技術者が在籍しています。資格を所持したプロに任せることで、安全に給湯器の設置を完了できるでしょう。
その2 手間を省ける
専門業者に依頼すれば、給湯器の調達や調整など全ての準備が必要ありません。電話をすれば、専門業者が駆け付けて、作業を行ってくれるので、かなり手間が省けます。
また、自分で設置作業を行うよりも、手慣れた専門業者に任せることで時間も節約できるでしょう。
その3 専門的なアドバイスを受けられる
専門業者に依頼する利点として、直接プロと対話ができるので、具体的なアドバイスが受けられることが挙げられるでしょう。
設置環境や生活のスタイルによって、給湯器の選び方も変わってきます。専門業者に相談することで、より自分に合った給湯器を選択できるかもしれません。
また、今後のメンテナンスの方法やトラブルが起こった際の対処法などもわかりやすく説明をしてくれるでしょう。
その4 充実したアフターサービス
多くの専門業者は、充実したアフターサービスを実施しています。
定期点検や、設置後すぐに不具合が発生した場合の保証など、長期的なアフターサービスを受けられるでしょう。万が一トラブルが起こった際も、迅速に対応をしてもらえるので、安心できます。
事前にアフターサービスの内容や保証期間を確認しておくと、より安心して利用できるかもしれません。
以上のことから、専門業者に依頼するのは、安全面だけでなく時間や手間の節約、今後安心してご使用できるサービスを受けられるなど大きな利点があり、価値ある判断と言えるでしょう。
水道屋本舗でも、給湯器の設置・交換を承っております。
専門の資格を所持している技術者たちが多数在籍しているので、安心してご相談ください。
給湯器の設置基準
ここまでは、自分で給湯器を設置できるのかという観点で解説しました。ここからは、給湯器の設置基準について解説していきましょう。
給湯器の設置基準や場所は、安全に給湯器を使用するために非常に重要になってきます。
給湯器の号数や、戸建てかマンションかなど住宅のタイプ別に詳しくご説明するので、設置基準について知って、より安心して給湯器を利用しましょう。
給湯器の号数
まずは給湯器の号数についてご説明しましょう。号数とは、1分間に何リットルのお湯を使用できるのかという数値です。主にご家庭で使用されているのは、16号・20号・24号の3つ。
16号は年中、冬場でもシャワーを問題なく使用できて、1人暮らしの方におすすめです。2人暮らしでも使用できますが、同時に2ヵ所のお湯を使用した場合、水圧を保つことが出来ません。
20号は2ヵ所で同時にお湯を出しても、問題なく使用可能。例えば、シャワー中に他の人がお湯を使って洗い物をしても、水圧が弱まることはありません。なので、2人から3人暮らしにおすすめです。
24号は3ヶ所同時にお湯を使っても、問題ありません。シャワー・洗面台・キッチンで同時にお湯を出したり、寒冷地でも安定してお湯を供給できるので、4人以上のご家庭は24号が良いでしょう。
給湯器の号数を変更したいときは、マンションなどの集合住宅にお住まいの場合、管理組合に確認を取ってください。ガスメーターの号数や建物全体のガスの供給量の関係で、禁じられていることがあります。
詳しくは下記の記事の「STEP3 給湯器の号数」をご参考ください。
給湯器のメーカーや種類の違いは?選び方やメーカー一覧をわかりやすくご紹介します
設置する住宅のタイプ
給湯器の設置基準は、戸建てかマンションかなど住宅のタイプによっても変わってきます。ここでは、戸建てとマンションの設置する基準の違いについてご説明しましょう。
その1 設置場所の違い
≪戸建て≫
比較的、自由に設置場所を選ぶことができます。屋外でも屋内でも設置することが可能で、排気や換気を適切に行える場所であれば、問題ありません。屋外設置の場合は、冬季の凍結を防止する対策をしましょう。
≪マンション≫
設置場所に制限があります。多くの場合、自分の部屋の中には設置できません。共用部やベランダなど決まった場所に設置され、各住居への配管を通す仕様が多いです。個々の部屋に設置したり、給湯器を交換する際は、管理組合に許可を取りましょう。
その2 排気と換気の基準
《戸建て》
煙突や排気口など排気設備の設置が必須ですが、自由に設置ができます。排気口やダクトの長さに応じて、適切に換気ができるよう考慮しましょう。
《マンション》
共用部に設置されるため、排気の管理を厳しく行っています。排気ガスの処理や煙突の設置には配慮が必要。個々に排気設備を設置することは難しく、多くの場合、共用の排気システムを使います。
その3 設置の許可と管理
《戸建て》
基本的には個人の判断で設置可能です。しかし、地域や自治体の建築基準や法規制が適用される場合もあるので、設置・交換を検討する際は確認しておきましょう。
《マンション》
設置する際は管理組合の許可を必ず取りましょう。共用部を利用する場合、マンションの許可を得て、規約を守る必要があります。個別に設置する場合も、管理規約などで制限されることが多いので、必ずご確認ください。
その4 点検やメンテナンス
《戸建て》
メンテナンスや点検を自分で行う必要があります。給湯器の安全に使用できる標準使用期間は10年程と言われているので、安心して使用できるよう定期的な点検を行いましょう。
《マンション》
多くの場合、管理組合がメンテナンスや点検を行ってくれます。個人的に点検したい場合や異変を感じた際には、管理組合にも相談しましょう。
点検について下記の記事で解説しているのでご参考ください。
給湯器の点検の必要性とは?法定点検とあんしん点検の違いや詳しい内容や費用を解説
給湯器設置に掛かる費用
最後に給湯器の設置を専門業者に依頼した場合の設置費用についてご説明します。水道屋本舗でも給湯器の設置・交換を行っているので、当社の費用をご紹介するのでご参考ください。
水道屋本舗の設置費用
ご紹介する設置・交換費用は、本体代金・工事費用・廃材処理費を合計した目安で、地域や条件によって変動があります。ご不明点等ございましたら、ご気軽にご相談ください。
《ガス給湯器》 ・給湯専用 16号/20号 16~18万円 24号 18~20万円 ・追い炊き機能付き 16号/20号 18~22万円 24号 20~24万円 《石油給湯器》 ・据置き型 3万キロ 25~30万円 4万キロ 30~35万円 ・壁掛け型 3万キロ 30~35万円 4万キロ 35~40万円 《エコキュート》 ・追い炊き機能付き 370L 40~50万円 460L 50~60万円
その他にも ・瞬間湯沸かし器 ・バランス釜 ・エコキュート以外の電気給湯器もご対応しておりますので、ご希望の場合お問い合わせください。
専門の資格を所持しているプロたちが多数在籍しているので、安心してご利用いただけます。
まとめ
『給湯器の設置は自分でできる?設置基準や費用を徹底解説します』を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
本記事では、給湯器の設置を自分でできるのか、給湯器を設置するにあたり、把握しておくと良い基準や費用について解説しました。
本体の設置と固定のみであれば、DIYに慣れている方なら可能かもしれませんが、ガス配管・給水・排気・電装部などの設備の接続や工事は専門業者に任せましょう。
給湯器は扱いによっては重大な事故を引き起こす危険性がある機器なので、設置して運転するためには、専門の資格や知識が必要になります。
設置環境や使用する人数や頻度、生活スタイルで、適切な給湯器の機種や種類も変わってくるので、専門の業者に相談しましょう。
水道屋本舗でも、給湯器の設置・交換を行っているので、是非ご気軽にお問い合わせください。
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