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キッチンの排水口からボコボコ音が聞こえてくると、気味悪く感じたり、不安になったりする人も多いでしょう。音だけならともかく、悪臭も伴っている場合は大きなストレス要因になりかねません。
この記事ではキッチンの排水口からボコボコ音が聞こえる原因や対策について、詳しく解説しています。
しっかりと原因を把握すると、ボコボコ音のストレスとは無縁の生活もできるようになります。
キッチンの排水口からボコボコ音が聞こえる原因4選
キッチンの排水口からボコボコ音が聞こえる時、主に以下4つの原因が考えられます。
- 大雨が降っている
- 水を一気に流している
- 排水口が詰まっている
- 他の住人が水を流している
それぞれの原因について、詳しく解説します。
大雨が降っている
大雨が降ると下水道には通常よりも多い大量の水や土砂が流れ込みます。すると下水道がキャパオーバーを起こして、処理能力が低下したり、処理が止まったりするでしょう。
その際排水口の流れが悪くなり、行き場をなくした水は排水桝に溜まります。今度は空気が下水道を伝って流れることができなくなり、結果として「ボコボコ」という音が聞こえるようになるのです。
この現象は排水桝との距離が近い、土地の低い場所で発生します。
水を一気に流している
多くの食器を洗うなどして一時的に一気に水を流した場合も、ボコボコという音が聞こえる時があります。これは排水トラップに溜めている「封水」という水も一緒に流れることが原因です。
排水トラップとは排水管や排水口の一部を一時的に溜めておく役割があるエリアです。キッチンの排水管を見ると一部湾曲した部分があり、そこが「排水トラップ」となります。「排水トラップ」の役割は排水管を伝って水や害虫を侵入させないことです。
水を一気に流した場合は、排水トラップの封水も引っ張られるように流れ、空気が行き場を失って上昇することで「ボコボコ」と音が鳴ります。音が鳴るのは少し気になるところですが、水を一気に流した時だけしか鳴らないなら特に異常はないため、気にする必要もありません。
排水口が詰まっている
キッチンでボコボコ音が聞こえる時に、最も多い原因は排水口や排水管の詰まりです。排水口や排水管は以下のような原因で詰まりを発生させます。
- 食べ物のかす
- 油の塊
- 洗剤
- 固形物(箸やフォークなど)
上記のようなものを少し流しただけで詰まりの原因になることはありません。日々の小さな積み重ねがやがて詰まりを生む原因となります。
詰まりが生じると排水口や排水管内の水の通り道が狭くなります。すると必然的に空気の通り道も狭くなり、やがて空気はキッチン方向に押し上げられて「ボコボコ」という音が発生するのです。
関連:【キッチンの排水溝】つまりの解消法を解説!道具なしで自分で対処するには?本当に効果がある方法を紹介
(集合住宅の場合)他の住人が水を流している
アパート、マンション、寮などの集合住宅に住んでいる人においては、他の住人が水を流していることもボコボコ音の原因になり得ます。特にボコボコ音が発生しやすいのは以下のようなケースです。
- 一気に大量の水を流している
- 多くの住人が同じタイミングで水を流している
理由としては先述した「水を一気に流している」事象と同じで、空気が行き場を失うことで「ボコボコ音」を発生させます。自分では水を使っていないのにキッチンからボコボコ音が聞こえてくる時は、他の住人による影響を考えましょう。
集合住宅の仕組みや設計が悪いためにボコボコ音が発生している可能性もあるので、自分で解決策を模索するのではなく、大家さんや管理会社に連絡して対応を依頼することが大切です。
排水口のボコボコ音を放っておくと起こるトラブルは?
キッチンの排水口からボコボコ音が聞こえるのに、放っておくと以下のようなトラブルに繋がる可能性があります。
- 汚水が逆流する
- 異臭が漂ってくる
それぞれ詳しく解説します。
汚水が逆流する可能性
ボコボコ音が聞こえた時は、汚水が逆流する信号と考えた方が良いでしょう。特に排水管の詰まりが原因でボコボコ音が聞こえている場合、放置しておくのは危険です。
既に説明した通り、排水管の詰まりは食材のかすや油の塊、固形物などが原因となります。何も対策をせずに放置しておくと、さらに詰まりの原因が拡大するでしょう。
やがて完全に水が流れなくなってしまいます。すると水は上に押し戻され、逆流してしまうのです。
水が逆流してくるとキッチンのシンクに水が溜まり、溢れ出すと浸水するリスクもあります。フローリングに水がこぼれた場合には、カビやシミの原因にもなりかねません。
関連:キッチンシンクの水漏れが起こる原因とケース別の対処方法
異臭が漂ってくる可能性
キッチンの排水口から聞こえるボコボコ音を放置すると、異臭が漂う可能性もあります。というのも逆流してくる水は、本来下水道に流れるべきだった汚水だからです。
汚水は強烈な悪臭を伴っていることもあります。ちょっと逆流してきただけでも、自宅内に異臭が漂ってしまうかもしれません。
すると衛生状態も悪くなります。食材がダメになる可能性もありますし、住人が体調を崩したり、近隣からクレームをつけられたりするかもしれません。
一見するとキッチンのボコボコ音は小さな問題ではありますが、放置しておくと大きなトラブルに発展する可能性もあることを理解しておく必要があります。
排水口の詰まりによるボコボコ音を解決するための方法
排水口の詰まりが原因でボコボコ音が発生している場合は、家庭内で解決できる可能性があります。いざボコボコ音が聞こえた時は、以下の方法を試してみてください。
- パイプクリーナで詰まりを溶かす
- ラバーカップで詰まったものを取り除く
- ワイヤーブラシで汚れを直接削り取る
- 40~60℃のお湯を注ぐ
それぞれの方法について、詳しく解説します。
パイプクリーナで詰まりを溶かす
パイプクリーナを使うと、排水管で生じている詰まりを溶かして、ボコボコ音を解消できるでしょう。パイプクリーナはスーパーマーケットやドラッグストアで購入可能です。液体タイプと粉末タイプがありますが、どちらを利用しても構いません。
パイプクリーナーを使う場合は、以下の手順で作業を行います。
- 排水口に向けてパイプクリーナーを適量流す
- 15~20分程度放置した状態で待つ
- 水を流してみる
ここでボコボコ音が聞こえていなければ、無事に詰まりの解消が取れたことになります。あまりスキルは必要とせず、簡単にできるため取り急ぎの対処法として試すのがおすすめです。
なおパイプクリーナーを利用する際には注意すべき点もあります。皮膚についたり目に入ったりすると危険なので、しっかりと防護した状態を保って作業してください。
また、実際の手順は、手元にあるパイプクリーナの説明書きも参考にしましょう。
ラバーカップで詰まったものを取り除く
ラバーカップはトイレで詰まりが発生した際によく使われる応急処置のアイテムですが、キッチンでも利用できます。こちらもパイプクリーナと同様に比較的簡単なので、すぐ対処したい時におすすめです。
ラバーカップを使うと、キッチンの水が飛び散る可能性があります。そのためなるべくラバーカップをゴミ袋で覆った状態にして作業するのがおすすめです。ラバーカップの取っての部分からゴミ袋に穴をあけるように通して準備しましょう。
そして以下の手順で詰まりの除去を行います。
- 排水口にラバーカップを当てる
- ラバーカップに力を込めてゆっくりと押し込む
- ラバーカップを一気に引き抜く
上記の作業を何度か繰り返してください。そして実際に水を流してみましょう。ここでボコボコ音が発生しなくなっていれば、排水管の詰まりは解消したと言えます。
ラバーカップは水のトラブルが発生した際に最も使われるグッズなので、使い方の解説記事やYoutube動画などが豊富にあります。初めての利用で使い方に不安がある方などは、ネットの情報なども参考にしてみましょう。
ワイヤーブラシで汚れを直接削り取る
排水管の詰まりを解消したい時は、ワイヤーブラシを使うのもおすすめです。ワイヤーブラシとは排水管の内部を清掃するための道具で、排水管に詰まっている小物などを取り出したい時に使えます。
単に詰まりを解消するだけではなく、誤って排水管内に落としてしまった物を取り戻したい時などにおすすめです。
実際にワイヤーブラシを使って作業する際は、キッチンの周囲に新聞紙などを引いて養生しましょう。そしてワイヤーブラシを組み立て、以下の流れで作業を進めます。
- ワイヤーブラシの先端を排水口から押し込む
- 排水管内の詰まっている部分に当たったらワイヤーを回転させる
- ワイヤーが詰まりを抜けた感触があったら、引き抜く
上記の手順を踏んだ後は、実際に水を流してみましょう。ここでボコボコ音が聞こえなければ問題解消です。
ホームセンターや通販などで、1,000円~3,000円程度で購入できます。パイプクリーナやラバーカップと同じく、万が一排水管内で詰まりが起きた時のアイテムとして持っておくのがおすすめです。
40〜60℃のお湯を注ぐ(※熱湯NG)
排水管の詰まりを解消したい時は、40~60℃程度のお湯を流してみるのも良いでしょう。例えば油の塊が原因で詰まりが生じている場合、お湯で油を溶かせるので詰まりの解消を期待できます。
道具は不要なので初心者でも取り組みやすい最も簡単な方法と言って良いでしょう。
しかし熱湯を使うのはNGです。熱湯の方が一気に油を溶かせそうな気もしますが、シンクや排水管を変形させたり、破損させたりする危険性があります。そうなると一時的に詰まりを解消できても、またすぐ詰まりが発生したり、別のトラブルが発生したりするかもしれません。
なおお湯を流す際は、事前に重曹とクエン酸(お酢)を振りかけておくのも効果的です。しばらく放置した後にお湯を流すと、スムーズな詰まりの解消を期待できます。
キッチンの排水口からのボコボコ音を防ぐための対策
キッチンの排水口のボコボコ音は、日ごろの心がけで十分に対策できます。いざトラブルが起きてから対処するのではなく、トラブルが起きないように対策しておくことが重要です。
具体的には以下のような対策があります。
- 定期的に排水口を掃除する
- 油を流さない
- 排水口にゴミ受けネットを設置する
それぞれの対策について、詳しく解説します。
定期的に排水口を掃除する
排水口はこまめに掃除しましょう。日ごろから掃除する習慣があれば、排水管に余計なものが流れなくなり、詰まりが生じにくくなります。
こまめに掃除を行うと、単に詰まりやボコボコ音の発生を抑制するだけではなく、キッチンの衛生状態を保つ上でも重要です。
特に変なものを排水口に流しているつもりがなくても、生活していればハウスダストや髪の毛、ペットの毛など、様々なものが排水口から流れている可能性があります。基本的には目に見えるごみを処分するだけでOKですが、より強い対策をしたいならたわしや歯ブラシを使って細かい部分までくまなく掃除するのもおすすめです。
油を流さない
料理で油を使った際は、そのまま流さないようにしましょう。というのも油は排水管を流れている途中に固まってしまい、それが詰まりの原因となることも珍しくないためです。
食材のかすだと何度か水を流していれば詰まりを解消できる可能性もありますが、油の場合は溶けない限りその場に留まります。さらに後から流れてくるごみや食材のかすの防波堤のような役割を果たしてしまうこともあるでしょう。
料理で油を使った際は、そのまま流すのではなく、まずは クッキングペーパーなどを活用して油をしっかりと吸い取ってください。そして油を吸ったペーパーは流すのではなく、密閉してゴミ箱に捨てましょう。
排水口にゴミ受けネットを設置する
排水管内に余計なものを流さないために、排水口にはゴミ受けネットを設置するのも効果的な対策です。ゴミ受けネットを設置しておくと、食材かすやごみをせき止めてくれます。
排水管内で詰まりが生じにくくなることはもちろん、日々の掃除も楽になるため必ず設置しておきましょう。ただしごみが溜まりすぎると、水が流れにくくなったり、悪臭の原因になったりする可能性があります。
そのため基本的には毎日ゴミ受けネットを交換するのがおすすめです。
どうしてもボコボコ音が直らない場合には専門業者に相談しよう
キッチンからボコボコ音が発生した時、一般人が対処できるのは排水管内で詰まりが発生している時くらいです。程度によっては排水管内の詰まりを解消するのも難しい場合もあるでしょう。
ある程度対策を実施してもボコボコ音が解消しない場合は、自分での解決を諦めて専門業者に修理やメンテナンスを依頼するのがおすすめです。専門業者は「ボコボコ音が発生する」という事象を解決するのはもちろん、ボコボコ音が発生する原因も突き止めた上で対策してくれます。
そのため今後同じようなトラブルが起きづらくなるのがメリットです。自分で対策すると一時的に解決できたように見えて、少し経つと再びトラブルが起きるということも多々あります。
二度手間、三度手間になりたくなければ、最初から専門業者に依頼してしまうのもおすすめです。専門業者に頼む場合、費用がかかる点はもちろんデメリットです。しかしデメリットを補って余りあるだけのメリットも受けられます。
- 自分は特に作業をしなくてもすぐにトラブルは解消する
- 全国展開している業者が多く、電話一本ですぐ駆けつけてもらえる
- 夜22時頃まで作業してくれる業者もある
- 実際の作業が開始するまで(点検や相談の段階)は費用がかからない
なお同じトラブルに関する対応を依頼する場合でも、業者によって金額や工数などは異なります。そのためしっかりと複数の業者で見積もりを取った上で、最適な業者を選択することが重要です。
水道屋本舗は、排水口から聞こえるボコボコ音の原因を調査して、対策をとることができます。
電話一つですぐに駆けつけることができます。
もしも、キッチンの排水口からのボコボコ音でお悩みの際には、一度、水道屋本舗にお問い合わせください。
まとめ:キッチンの排水口のボコボコ音には要注意
キッチンで水を流した時、排水口からボコボコ音が聞こえたら早めに対処することが大切です。放置しておくと流した水が逆流してきたり、異臭が漂ってきたりする可能性があります。
特に排水管の詰まりが原因でボコボコ音が鳴っている場合は要注意です。まずは以下のような対処法を講じてみましょう。
- パイプクリーナーを使う
- ラバーカップを使う
- ワイヤーブラシで排水管内を掃除する
- 40~50℃のお湯を注ぐ
それでも解消しない場合は、自力での解決を諦めて専門業者に対応を依頼するのがおすすめです。専門業者には確かな技術力があり、適切かつスピーディに問題を解決してくれます。自力で対処しようとしても二度手間、三度手間になることも多いので、費用をかけてでも業者に依頼するのが圧倒的に効率的です。
なお日ごろから排水口を掃除したり、油をしっかりと拭き取ったりする習慣があれば、それだけでボコボコ音発生の対策になり得ます。毎日の小さな心がけを大事にして、ボコボコ音とは無縁の生活を送れるようにしましょう。