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皆さんのご自宅は戸建てですか?それともマンションなどの集合住宅ですか?戸建てにお住まいの方は、特に目にすると思うのが「屋外の蛇口」です。
ほとんどの戸建て住宅にお庭や駐車場があり、ガーデニングや洗車、庭先のお手入れなどに屋外の蛇口から水を使用するため、屋外専用の蛇口が取り付けられています。
この屋外の蛇口には種類があり、「立水栓」と「散水栓」と呼ばれる蛇口があります。今回はこの「立水栓」と「散水栓」について詳しく解説していきましょう。
屋外の蛇口はあまり目に付くことが無く、使用していないご家庭もあると思いますが、蛇口ですので当然水漏れの可能性があります。
屋外の蛇口でどうして水漏れが起きるのか、そして起きてしまった時どうすれば良いのか、頭の片隅にでも知識があるだけでその後の対応が変わってきます。ぜひご覧ください。
屋外蛇口代表である立水栓と散水栓の区別について
まずは「立水栓」と「散水栓」がどのように違うのか、その区別について説明していきましょう。おそらく多くの方が外にある蛇口が全て同じと思っているのではないでしょうか?この2種類の蛇口は、それぞれ違う蛇口ですので、修理方法も異なります。
水漏れを発見して、水道修理屋に電話で依頼する時もご自宅の屋外にある蛇口が「立水栓」なのか「散水栓」なのかを明確に伝えておくと、その後の作業もスムーズに行くでしょう。
屋外蛇口の立水栓と散水栓を見分ける方法とは?
「立水栓」と「散水栓」の大きな違いと言えば、その設置場所です。簡単に発見できるのは、「立水栓」です。文字に立つと入っているように、細長い柱の上部に蛇口が取り付けられています。蛇口にホースを取り付ければ、庭に水を巻いたりすることがしやすくなります。
一方「散水栓」はと言うと、なかなか見つけられないかもしれません。それは、蛇口が地中のボックスに埋められ、鉄の蓋で覆われているからです。
「散水栓」も蛇口にホースを取り付ければ、「立水栓」と同じように使用できます。「立水栓」は庭が広めの戸建て、「散水栓」は庭が無いかそこまで広くない家に設置されていることが多いです。
屋外蛇口【立水栓】にてなぜ水漏れが起きるのか
区別ができたら、早速【立水栓】で水漏れが起きる原因について解明していきましょう。水漏れ全般に言えることですが、水漏れを修理するためには、その原因をはっきりさせなければなりません。
屋外蛇口【立水栓】で起きる水漏れのパターンとは
立水栓で水漏れが起きる時、考えられるパターンは次の3つがあげられます。それは…
- ナットの緩み
- パッキンの経年劣化
- シールテープの破れ
この3つになります。ではそれぞれどのような症状なのかについて説明します。
屋外蛇口【立水栓】で起きる水漏れその① ナットの緩み
立水栓の蛇口にて、パイプの付け根付近から水漏れが起きているのであれば、ナットの緩みが原因でしょう。ナットの緩みを解消させるのは簡単です。
素手で締め直すこともできますが、蛇口が傷ついているとケガをしてしまうかもしれませんので、モンキーレンチなどの工具を使用することをおススメします。
コツとしては、ナットを一気に締めるのではなく、徐々に締めていくとナットの破損防止になりますのでお試しください。立水栓のナットを締めても、まだ水漏れが起きるようであれば別の原因を探っていきましょう。
屋外蛇口【立水栓】で起きる水漏れその② パッキンの経年劣化
ナットの緩みを直しても水漏れが解消されないのであれば、次に注目するのはパッキンです。蛇口の種類や形状によってさまざまなパッキンが内部に取り付けられています。
ゴム状でできているパッキンですので、長年使用していたり、使用している環境によっては摩耗や亀裂が入ってしまいます。ちょっとした隙間からすぐに水漏れしてしまうので、摩耗や亀裂を確認したらパッキンを交換してしまいましょう。
水漏れしている箇所によって、パッキンの種類は変わります。例えば先ほど解説したナットの緩み以外に蛇口のパイプの付け根から水漏れが起きる場合、交換するパッキンは「Uパッキン」。
その他、水が流れる吐水口(蛇口の先端)からの水漏れは、「コマパッキン」を交換。蛇口ハンドルの付け根から水漏れしているのであれば、「三角パッキン」を交換してください。
U、コマ、三角とありますが、パッと見るとほぼ同じような形に見えるため、購入する時は間違えないように注意しましょう。
屋外蛇口【立水栓】で起きる水漏れその③ シールテープの破れ
屋外蛇口の立水栓や散水栓だけでなく、自宅内のあらゆる蛇口にはシールテープが使用されています。このシールテープは蛇口と柱や台のネジ穴部分で使用されており、目に見えないため経年劣化しても気づきにくいです。
シールテープは防水効果もあり、蛇口のネジに数回巻きつけるとネジ穴との隙間を埋めてくれます。これによってより水漏れ防止となりますが、防水効果があるとはいえテープですので、いずれ劣化で破れてしまうことも。
また、巻き方が不十分な場合も水漏れが発生してしまうので、シールテープを巻き直す時は、一度破れたシールテープを全てきれいに取ってください。
粘着して剝がしにくいかもしれませんが、ブラシなどを使ってカスも残さないようにしましょう。
屋外蛇口【散水栓】にてなぜ水漏れが起きるのか
続きまして、屋外の【散水栓】について詳しく触れていきましょう。散水栓は水道メーターや水道の元栓と同じように、庭先や玄関先の地中に設置されていることが多いです。
鉄製の蓋に【散水栓】と書かれているはずなので、見つけてください。
屋外蛇口【散水栓】で起きる水漏れのパターンとは
散水栓で水漏れが起きる時、考えられる原因は次の3つのパターンがあげられます。それは…
- 散水栓本体の異常
- パッキンの経年劣化
- 散水栓の配管トラブル
この3パターンです。では、それぞれどのような症状なのか、詳しく解説していきましょう。
屋外蛇口【散水栓】で起きる水漏れその① 散水栓本体の異常
まずは、散水栓本体の異常についてです。立水栓と違い地中に埋まっている散水栓は、自然災害に影響されやすく、中でも地震が起きた時は要注意が必要です。
また、駐車場に散水栓がある場合も、うっかり蓋を開けっ放しにして車で引いてしまうこともあります。散水栓を使用した時は、必ず鉄製の蓋を忘れないようにしましょう。
もう一つ気を付けるべき自然現象は、寒冷地などで頻繁に起きる凍結トラブルです。雪が積もりやすい地域では、散水栓の蛇口内部に溜まった水が凍り膨張すると蛇口の破損につながります。寒くなる前に、事前に凍結予防などして回避させましょう。
屋外蛇口【散水栓】で起きる水漏れその② パッキンの経年劣化
散水栓の水漏れに関しても、立水栓と同様に一部の部品であるパッキンの経年劣化が原因となる場合があります。まずは、散水栓のどの部分から水漏れが起きているかチェックしましょう。
散水栓の蛇口の先端からなのか、蛇口ハンドルの付け根からなのか、それとも散水栓のパイプの付け根からなのか調べてみましょう。それぞれの箇所に適したパッキンと交換すれば、水漏れは解消される可能性が高いです。
では、まず水漏れが散水栓の蛇口の先端からポタポタと水漏れしている場合、交換するパッキンは「コマパッキン」を選択しましょう。
次に、水漏れ箇所が蛇口ハンドルの付け根の場合、交換するパッキンは「三角パッキン」を選択します。
そして最後、水漏れ箇所が散水栓のパイプの付け根の場合、パッキンの交換は「Uパッキン」を選択してください。
それぞれ似たような形状のパッキンかと思われがちですが、適材適所という言葉のとおり違うパッキンを取り付けても水漏れの解消には至りません。購入する時は、この点をしっかり確かめてからにしましょう。
屋外蛇口【散水栓】で起きる水漏れその③ 散水栓の配管トラブル
散水栓の水漏れで特に気付きにくいため、対応が遅れてしまうのが散水栓の配管トラブルです。散水栓自体が庭などの地中に蓋をされている状態で設置されており、その水の通り道となる配管はさらに下の土の中に繋がっています。
この配管の水漏れは、一度コンクリートを剥離したり、配管を傷つけないように慎重に土を掘らなければいけないので、プロの業者の力を借りる必要があるため、発見が遅れてしまいます。
水漏れの原因は、配管本体の経年劣化や、自然災害の地震による破損や亀裂が原因となることも。最近、お住まいの付近で大きめの地震があった、もしくは普段の同じように水を使用しているのに今月の水道代が急に高騰したという状況になったとき、散水栓の配管からの水漏れを疑って一度点検してみましょう。
散水栓の配管からの水漏れは、蛇口の水漏れのようにポタポタと少量でなく、ドバドバ流れている可能性も考えられるので、なるべく早く対処していかなければ二次災害につながりかねません。
自分で点検するのは難しいと思うので、プロの水道業者にお願いするのも良いでしょう。
【立水栓】【散水栓】の水漏れ修理方法を取得しよう
【立水栓】【散水栓】の構造や、それぞれの水漏れの原因を理解できたら、その水漏れを修理して行きましょう。先ほど散水栓で少し触れたように、配管などの水漏れの箇所によってはプロの修理業者でないと無理なこともあるので、必ずどこからの水漏れであるかを把握してから次のステップに進むようにしてください。
パッキンの交換であれば、やり方とパッキンの種類さえ気を付ければ自分の力でも修理可能なので、一度試してみると修理費用をグッと抑えることができます。
屋外蛇口の水漏れ修理方法その① コマパッキンを交換しよう
まずは「コマパッキン」の交換を行ってみましょう。「コマパッキン」と言えば、立水栓、散水栓共に蛇口の先端からの水漏れの場合に交換する部品です。
各メーカーによってサイズが異なるので、適切なコマパッキンを購入してください。では、コマパッキンの交換方法の手順を説明していきましょう。
準備する道具は、ピンセットまたはペンチ、新しいコマパッキン、モンキーレンチやウォーターポンプフライヤーです。
- 蛇口の中腹にあるナットをモンキーレンチやウォーターポンプフライヤーでひねって緩めます。
- 蛇口の上部が外れたら、小さいコマパッキンをピンセットやペンチで取り除きます。
- 新しいコマパッキンと交換し、再び蛇口上部とナットを取り付け締め直して完了。
この3ステップで、蛇口の先端からポタポタ垂れるような水漏れの症状は改善されます。思った以上に簡単と感じた方も多いでしょう。
屋外蛇口の水漏れ修理方法その② 三角パッキンを交換しよう
次は「三角パッキン」の交換を行ってみましょう。「三角パッキン」の水漏れの原因箇所は、蛇口ハンドルの付け根から水漏れしているときに有効となります。
今度は蛇口上部ではなく、蛇口のハンドルを取り外すことから始めていきます。どの作業も共通のして、始める前に必ず止水栓や元栓を閉めて作業中に水が漏れださないようにしてからやっていきましょう。
- 蛇口ハンドルはカラービスで固定されているので、手で外せるのであれば回して外します。
- モンキーレンチやウォーターポンプフライヤーでナットを外す。
- 古い三角パッキンと新品の三角パッキンをピンセットなどできちんと取り替える。
- ハンドルとカラービスを取り付けなおし、ナットを適切な位置に締め直す。
基本的な行動は、コマパッキンと同じです。
屋外蛇口の水漏れ修理方法その③ Uパッキンを交換しよう
最後に「Uパッキン」の交換を行っていきましょう。「Uパッキン」の交換が必要となる水漏れは、立水栓、散水栓共に蛇口のパイプの付け根から水漏れしている場合です。
コマパッキンと三角パッキン同様、メーカーや種類によってサイズなど変わるため、それぞれ間違えないように準備してください。
- ナットをモンキーレンチ、ウォーターポンプフライヤーなどを用いて緩める。
- Uパッキンの溝の向きに気を付けて、きちんとハマるように新品と取り替える。
- パイプを再び蛇口本体に取り付けて、ナットを締め直して完成。
以上、パッキン3種類の交換方法について詳しく説明してきました。
基本的にナットを緩めて締め直す作業が入ってきますが、ナットをきつく締めすぎると蛇口本体が破損しますし、緩すぎると水漏れの原因となるので適切な位置で締め直すように心がけてください。
屋外蛇口の水漏れ修理方法その④ 配管の応急処置を行おう
配管からの水漏れは、地中の中で起きているため発見も難しい上、素人が修理を行うのはほぼ不可能と言える水漏れの症状です。
コンクリートの剥離や土を掘る作業などかなりの重労働ですので、最初から業者に任せるべき水漏れと言えるでしょう。とはいえ、スケジュールの都合や住んでいる地域によっては今すぐ修理!というわけにはいかないこともありますよね。
それでも放置すると危険な水漏れなので、ご自身で応急処置を施しておきましょう。応急処置をするのとしないのではその後の対応が大違いです。
そこで役に立つアイテムが、市販でも手に入れることができる「水漏れ補修テープ」です。種類はいろいろありますが、1,000円以下で購入可能です。
立水栓、散水栓の配管の水漏れ位置が特定できるのであれば、業者が来るまでの補修としてこの「水漏れ補修テープ」を巻きつけておきましょう。
屋外蛇口の水漏れ修理方法その⑤ 防水加工のシールテープを巻きなおそう
「水漏れ補修テープ」と似ているようで違うアイテムが「シールテープ」です。これは立水栓の水漏れの場合ですが、覚えておいて損はありません。
「シールテープ」はキッチンやお風呂の蛇口にも巻き付けられているため、他の場所でも役に立ちます。ではその巻きつけ方をお教えしていきましょう。
まずは、立水栓の柱に取り付けられた蛇口を取り外します。水栓レンチなどがあると作業効率がアップするでしょう。
- 水栓レンチを蛇口に引っかけて回し、蛇口本体を取り外します。(反時計回りに)
- 古いシールテープを剥がし、配管側に残ったカスを歯ブラシなどできれいに取り除く。
- 新しいテープを立水栓の蛇口に6~7回緩みなく巻きつけて完了。
シールテープを上手に巻きつけるためのコツ
シールテープを巻きつける手順を簡潔に説明しました。作業自体は簡単ですが、蛇口に巻きつけるときにちょっとしたコツがあるので、そちらも紹介していきましょう。
- シールテープを巻きすぎて分厚くならないようにする。
- 必ず時計回りに巻きつける
- 巻きつける時はネジの山2つめから開始するようにする。
- 巻き終わりがくしゃくしゃにならないようにする。
- 仕上げに巻きつけ後に指でなじませるようにする。
このコツを頭に入れて、丁寧にシールテープを巻いていけば、立水栓の蛇口の根本から水漏れが起きても自分で修理することができるでしょう。ぜひ頭の片隅にでも入れておいてください。
屋外蛇口『立水栓・散水栓』の水漏れ修理にかかる費用について
屋外蛇口「立水栓・散水栓」以外の水回りのトラブル全般に推奨していることが、自分で修理することに少しでも不安があれば、プロの水道修理業者にお願いした方が良いということです。
ただ、そこで気になるのはやっぱり修理にかかる費用についてだと思います。そんな方は、次に説明する修理費用の相場を参考にしていただければと思います。
『立水栓・散水栓』の水漏れ修理を水道屋本舗にお願いした時の費用について
水道屋本舗では、水漏れ対応プランという軽微な作業、例えばナットのマス締め作業や止水のみ
などであれば、一律5,500円で対応可能となっております。また、出張・点検作業も無料です。
基本的な水漏れなどの修理作業でかかる費用は・・・
施工料金 + 部品代 + 廃材諸経費 + 特殊作業費
となっております。
コマパッキンや三角パッキンの交換作業のみであったり、立水栓や散水栓本体を交換する場合など作業内容によって料金はもちろん異なるため、事前に無料点検にてお見積りをお出しします。その費用を確かめてから、改めて検討されてください。
屋外蛇口『立水栓・散水栓』についての総まとめ
屋外蛇口「立水栓・散水栓」の違い、水漏れの原因、パッキンの種類や交換方法など、水漏れ修理について説明してまいりました。
マンションなどの集合住宅に住む方が増えたため、あまり見かける機会がない方もいると思われます。しかし、よく周りを見てみると職場のビルの脇や、マンションにも立水栓や散水栓はあります。家の中の蛇口ほど使用頻度は高くありませんが、ずっと使用しないのも水栓にとって良くありません。
戸建てにお住まいの方は、特に定期的に水が出るか、どこからか水漏れしていないかを確認する習慣をつけると良いでしょう。
もし水漏れを発見しても、自分で修理ができないのであれば、いつでも水道屋本舗にご相談いただければ、迅速に解決させていただきます。