トイレつまりをパイプユニッシュで解消する方法を解説！薬品でつまりが解消する理由や効果的な使い方も紹介

ある日突然起こる便器のつまり。トイレは生活の必須設備であるため、困った経験がある人もいるでしょう。
トイレつまりは業者に依頼する他、原因によっては薬品でも解消できます。
では、パイプのつまりを解消するパイプユニッシュではトイレのつまりは直せるのでしょうか。
トイレつまりを解消する薬品や器具も合わせて解説します。

パイプユニッシュでトイレつまりは解消できる？

パイプユニッシュについて

そもそもパイプユニッシュとはどのような薬品なのでしょうか。
パイプユニッシュは排水口などのパイプつまりを解消してくれる薬剤です。髪の毛ヘドロを溶かし、除菌する効果があります。
排水口のつまりを解消してくれるなら、トイレのつまりも解消できるのではないかと考える人もいるかもしれません。
前提として、パイプユニッシュでトイレのつまりは解消できるのでしょうか。

パイプユニッシュではトイレのつまりは直せない

結論から述べると、パイプユニッシュではトイレのつまりは直せません。
パイプユニッシュの容器にも「トイレのつまりに効果は期待できません」とはっきり表記されています。これは、排水口のつまりとトイレのつまりは原因が違うためです。
パイプユニッシュが溶かせるのは髪の毛によるヘドロやヌメリなどになります。
一方でトイレつまりの原因は、溶けきれなかったトイレットペーパーや流しきれなかった排泄物などです。
パイプユニッシュはそういったものを溶かすことはできません。

トイレつまりを解消できる薬品

トイレつまりの原因によって使える薬品は違う

パイプユニッシュでトイレつまりが直せないのであれば、どのような薬品を使えば良いのでしょうか。
トイレつまりの原因によって、どの薬品が適正なのかも変わっていきます。
トイレつまりの原因は多くの場合、以下の内いずれかです。
・トイレットペーパーや排泄物によるつまり
・尿石の蓄積によるつまり
・水に溶けない固形物を流してしまったことによるつまり
原因ごとに使える薬品は異なりますが、まずはトイレつまりの解消が期待できる薬品を見てみましょう。

重曹とお酢（クエン酸）

トイレつまりの解消で知られているのが重曹と、お酢などのクエン酸です。
トイレットペーパーなど水に溶けやすいものがつまりであれば、お湯で溶かして解消することもできます。
しかしお湯だけでは解消できない場合、重曹とお酢を使うとより溶かしやすくなるのです。

酸性の薬剤・洗剤

尿石が原因のつまりは、中程度酸性の薬剤や洗剤を使用すると解消できます。酸性の薬剤は「サンポール」などが有名です。
ただし、かなり深刻なこびりつきによるつまりである場合は、尿石用の薬剤を使いましょう。

食器用洗剤

重曹や薬剤がない、という場合はお湯と一緒に食器用洗剤を使うことも可能です。必ず液状の洗剤を使ってください。
ただし一つの便器につき約100ccと、かなりの量が必要になります。

トイレつまりを解消する手順と解消できる理由

お湯だけでつまりを解消できる場合もある

溶け残ったトイレットペーパーや排泄物がトイレつまりの原因の場合、お湯のみで解消することも少なくありません。
便器の半分くらいの量のお湯を用意し、少しずつゆっくり注ぎましょう。
注意点はお湯の温度です。便器は陶器であるため、使用するお湯は熱湯ではなくぬるま湯を使うようにしましょう。
熱湯を使うと便器が割れてしまう恐れがあります。お湯の温度に関しては、薬剤を使う場合も同様です。

重曹とお酢（クエン酸）

トイレットペーパーなどが原因でも、深刻なつまりだとお湯だけでは溶かしきれないこともあります。
その場合は重曹とお酢（クエン酸）がオススメです。薬剤とは少し違いますが、トイレつまり解消法として知られています。
重曹は炭酸ガスを発生させてこびりついた汚れを落としてくれるものとして有名です。
トイレだけでなく、排水口やお風呂場、鍋などの汚れも落としてくれます。ただし、クエン酸もなければ解消できません。
重曹とクエン酸が混ざることで二酸化炭素が発生し、汚れを浮かせられるのです。
また、お酢でなくてもクエン酸なら問題ありません。
重曹は4分の1カップ（50mg）、お酢は2分の1カップ（100ml）あれば解消できます。お湯は便器の半分くらいの量を用意しましょう。
重曹は「どんな汚れも落とせる魔法の粉」というイメージが広まっていますが、正しい容量と分量を守らなければ効果は発揮しません。必ず以上の量を守って使ってください。
解消する手順は以下の通りです。
1. トイレのコンセントを抜き、重曹を便器内の水の中に入れましょう。
2. その次にクエン酸を同じく水の中に入れると、中和反応が起こって泡立っていきます。
3. 泡立ったのを確認して1時間ほど置いておく。
4. 時間が経ったらお湯を少しずつ流してください。
5. つまりが解消されていれば、水が流れていきます。
既に汚水などで水位が上がってしまっている場合は、先に組み取っておいてください。

酸性の薬剤・洗剤

特に小便器で起こるトイレつまりの原因が尿石です。
これがこびりついたことが原因だった場合、重曹では落とすことはできません。またお湯だけでも解消は不可能です。
尿石はアルカリ性の汚れであるため、浅いつまり程度であれば「サンポール」などの酸性の薬剤を使うと落とせます。
手順も簡単で、ブラシに薬剤をつけて軽くこするだけです。強くこすると便器が傷ついてしまう可能性もあるため注意しましょう。
ただし、かなり深刻なこびりつきの場合はサンポールでも解消できない可能性があります。
その場合は尿石除去剤を使いましょう。「デオライト」シリーズが有名です。
使えばきれいになりますが、その分強力な薬剤なので使い方には注意してください。

トイレつまり解消に使える器具

トイレつまり解消の際、使えるのは薬剤だけではありません。
薬剤を使うより、よくスッポンと呼ばれる「ラバーカップ」を使った方が早いこともあります。
トイレットペーパーや排泄物が原因のトイレつまりの場合、ラバーカップが家にあるなら使ってみるのも良いでしょう。
使う前にトイレの水が飛び散らないよう、穴を開けたビニール袋をラバーカップにかぶせておくと掃除も楽になります。
トイレつまり解消の手順は以下の通りです。
1. ラバーカップを便器の排水口に密着させて、ゆっくり限界まで押し付けます。
2. これ以上押し付けられなくなったら、今度は勢いをつけて引っ張りましょう。
以上を何度か繰り返すことでつまりが解消できます。
解消できたと思ったら、ゆっくり水を流してみましょう。無事流れるようになっていたら完了です。
ちなみに、ラバーカップはある程度の水位が便器になければ効果はありません。あまり水位がない場合はパイプクリーナーがオススメです。
使い方はラバーカップと似ていて、口を排水口に押し付けて、レバーを上下すればつまりの原因を引っ張り出せます。

薬品では解消できないトイレつまり

トイレつまりの原因によっては、薬剤やラバーカップでも解消できない場合もあります。
異物やトイレットペーパーが原因でも、つまっている位置によっては自分で引っ張り出すのも困難です。その場合は業者に依頼することになります。
しかし、料金は現地見積もりとなる業者が多いため、不安を覚える人もいるのではないでしょうか。
細かい料金設定はつまりの原因や業者によって違いますが、1万円～3万円が相場です。
もちろんどのくらいつまりが深刻かによって更に高くなる場合もあります。
お金は余裕を持って用意しておきましょう。

つまった際の応急処置

トイレつまりは突然起こるトラブルなので、慌ててしまうということもあるでしょう。
プロである業者に対応をお願いするにしても、到着するまでの間はトイレが使用できません。
汚物を流せない、便器内の水の水位が上がってしまうためです。
トイレつまりの被害を最小限に抑えるためにも、応急処置の方法について紹介します。

手動で水を流す

排水パイプにつまっているのがトイレットペーパーや排泄物（汚物）の場合、放置しても自然と直ることも多いです。
しかしながら、それではトイレが流せないと困ることもあるのではないでしょうか。
汚物が残っていれば悪臭の原因にもなり得ます。
その場合は修理も兼ねて手動でトイレを流してみましょう。バケツ一杯分の水を便器に流せば手動で排水溝へと流すことができます。
お湯を流せばより早くつまりが解消しやすくなり効果的です。
「お湯だけでつまりを解消できる場合もある」で解説した通り、お湯を流すというのもトイレつまりの直し方の一つになります。
もちろんお湯は熱湯ではなくぬるま湯を使ってください。
ただしこの方法は固形物が詰まっていたり、尿石汚れによるつまりだったりする場合つまりの解消まではできません。
むしろつまりが悪化する可能性もあるため、緊急で流したいなどの事情がない場合はやめた方が良いでしょう。

バケツで水を汲みとる

便器内の水の水位が上がって溢れてしまう・溢れそうになるのもトイレつまりの症状になります。
手動で水を流そうとしても水位が上がっていては流せません。
その場合はバケツで水を汲みとってください。
水がこぼれる可能性があるため、作業中は便器の周りにタオルを敷いておくと安心です。
水位が高すぎてバケツで直接汲み取るのが難しい場合はポンプなどの道具を使うという方法もあります。
ある程度水を汲みとったらお湯を流してみるか、業者の対応を待ちましょう。

ワイヤーを使う

ここでいうワイヤーとはワイヤーブラシのことです。掃除用の道具で、ワイヤーの先に螺旋状のブラシがついています。
使い慣れていない人には少し扱いが難しいものですが、もしものために持っておくと良いでしょう。
家庭用の1m～3mほどのワイヤーブラシがお勧めです。
使い方はワイヤーブラシを便器にテープなどで固定して、排水溝に向かってブラシがついている方を入れていきます。
入れる際はレバーを回しながら入れてください。
つまっている原因に到達したらブラシを回したり動かしたりして隙間をつくります。
隙間ができれば水を流すことができるので、流してみましょう。
排水管の奥につまってブラシが届かなかったり、固形物が詰まっていたりする場合は業者に依頼してください。

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まとめ

パイプユニッシュとトイレつまりの解消法について解説しました。
実際にトイレつまりをパイプユニッシュで解消することはできません。そのため、本当に効果のある薬剤を使用しましょう。
トイレのつまりはある日突然起こるため、パニックになるかもしれません。
しかし、まずはつまりの原因を特定して、それに合った対処をしましょう。
関連記事：トイレがつまってしまう原因は？そんなときに試す5つの対処法